あっという間に1月も過ぎようとしていますが、もう神社への初詣は済ませたでしょうか?
個人的には氏神様である鳥越神社、毎年参拝させていただいている箱根神社の他、事務所のメンバーで神田明神に行ってまいりました。
そして初詣の際には古いお札やお守りなどを納め、新しくすると思いますが、この古いお札やお守りなどを焼く「お焚き上げ」が実は問題になっています。
神社は廃棄物処理場ではない
実は、このお焚きあげに際し、付近の住民が、家庭のゴミを持ち込み、一緒に燃やしているという事案が全国で増えているのだそうです。
たとえば城山八幡宮(名古屋市)では、小正月(1月15日)の伝統行事「どんど焼き」ではお札やお守り、正月飾り以外は燃やせないとホームページで周知を図っています。
神社は廃棄物処理場ではありません。
なんでも焼ける訳がありません。
小正月の時期、全国の神社は困り果てています。注連縄・松飾りなどのお納めは有料とします。
下記の持込はできません。
本・ノート・写真・カレンダー・置物・祝儀袋・家庭廃棄物等・手紙・葉書
手帳・鞄・ランドセル等・家庭で飾った鏡餅・橙等・レジ袋・紙袋(城山八幡宮のHPより引用)
どんと焼きとはもともと、お正月飾りの門松やしめ縄、古いお札やお守りなどを、火にくべて焼き払う日本の伝統行事であり、お正月に天から下りてきた歳神様は、どんど焼きの煙に乗って天に帰るとされ、それをお見送りするために行われると言われています。
当然ながら家庭のゴミを燃やすものではありません。
ゴミを処分するには廃棄物処理法の規制があり、家庭のゴミを焼却するのは一般廃棄物の焼却処理にあたりますし、これに違反すると罰則もあります。
焼却処理とは
焼却処理とはごみの減容化や無害化、再資源化を目的として、ごみを燃焼したり、その燃焼によって生じる焼却灰を溶融したりする技術のことをいいます。
焼却をすると大気中に有害物質が飛散する恐れもありますので、法律で基準が定められる他、不法投棄も野焼きも、5年以下の懲役または、1000万円以下の罰金に該当します。
ゴミを出す側も処理の担い手に
こうした伝統的な神事は大切ですが、こうした事例が増えているため、神事を取りやめている神社が増えているようです。
日本の伝統がゴミの出し方でなくなってしまうなんて残念ですね。
言うまでもなく、ゴミの適正処理はゴミの処分業者だけでなく、ゴミを出す側と一緒に推進していくべきです。
未だ家庭ごみの選別の不徹底などから運搬車の火災は全国で起きていますし、捨て方がまずいためにリサイクルが推進できていないという事実があります。
これから4月に向かいオフィス移転、自宅の引っ越しなどが増える時期です。
自分たちが出すゴミの出し方、環境に優しい出し方なのか、注意してみたいですね。