【GOAL対談企画】(建設×入管)外国人技能実習制度の基礎の基礎1

今回は、今注目されている「外国人技能実習制度」について、入管担当の中楯さん(写真左)、建設担当の小林さん(写真右)に色々聞いてみました。
海外の熱心で優秀な若い方に、日本で様々な技術を教える間、働いてもらえるという制度とは!?

VISA担当
中楯友樹

建設業許可
小林佐苗

インタビュー
白石華都


外国人技能実習制度の概要

(白石)今回は、GOALの入管担当である中楯さんと、建設担当の小林さんと「外国人技能実習制度」について語り合って頂こうと思います(笑)。
まずこの制度の概要について教えて下さい。

(中楯)「外国人技能実習制度」は、国際貢献のため,開発途上国等の外国人を日本で一定期間(最長3年間)受けいれ、OJTを通じて技能を移転する制度です。
受け入れの方法は2種類あり、【企業単独型】【団体監理型】に分かれています。
受け入れを希望する会社に海外とのパイプがない場合は、海外の送り出し機関と日本の管理団体がそれぞれ仲介して実習を行う【団体監理型】を選ぶことになります。(資料1
後ほど出てくる資料2-4にもあるように、団体管理型の受け入れが96.4%なので、殆どの企業が団体監理型を選んでいると言えます。

(白石)なるほど。
受入れを実施しているところは、大多数が19人以下の小さな会社なんですね。

(中楯)どんな業種でも受け入れられるわけではないので注意が必要です。
対象となる業種はこちらで全て閲覧できます。

(白石)かつおの一本釣りとかありますね・・。
農業から漁業、建設、食品加工、、、本当に幅広いですね。

監理団体が認可制に

(中楯)この制度の運用については、監理団体の存在がとても重要になって来ます。
この監理団体についての規制が、今までしっかりと守られていないという現状がありました。
そこで、去年「外国人技能実習機構」というのが立ち上がりました。

(白石)外国人労働者に関連した事件とか、犯罪など私もいくつかのニュースを目にしたことがあります。

(中楯)今年からは認可制になり、今後はこの機構による認可を取得したところだけしか、監理が出来ない仕組みになりました。
ちょうど11月から認可が下りるので、要注意ではあります。
ただ、信頼のおける監理団体を選べるようになったのは良い事ですね。

現在はベトナムが第一位

(白石)そういえば、この制度の受け入れ先の国って決まってるんですか?
どこの国でもいいんですか?

(中楯)どこでも良いんです。
ただ、現地に送り出し機関があるところが前提です。
資料2に最近はベトナムが1位となっています。
(小林)数年前までは中国が1位だったんですけど、ここ1、2年でベトナムが非常に多くなってきた印象があります。

(白石)年齢層はどのくらいの方が来日しているんですか?

(中楯)若いですね、20代前半が多いですね。

外国人技能実習制度のメリット

(白石)人材不足な日本が、海外の熱心な若者に技術を教えて、彼らも日本で技術を学べて。
一見メリットしか無さそうに思えます。

(中楯)普通、日本で就労ビザを取る場合は、大卒とか実務経験の要件、あとは業務内容の知識とか技能・技術が無いと(就労ビザが)取れないんですけど、この制度は、日本でこれらの技術を身に着ける制度なので、半年ぐらいでも現地で仕事をしていれば、日本に来て技術を学ぶことができるんです。
あとは、就労ビザで認められていないような工場での、単純就労と呼ばれる作業も行うことが出来ます。
日本では、なかなか雇えないような、やる気のある若者に働いてもらえることは大きなメリットと言えます。

外国人技能実習制度のデメリット

(中楯)一方で、最も大きなデメリットは、基本的に3年経過したら、彼らは母国に帰らなければならないっていうところですね。あとは、監理団体への手数料が毎月一定金額かかります。

(白石)苦労して一通りのことを出来るようになったのに、帰国しなければならないのは、経営者からするとデメリットではありますよね・・。

(小林)でもそうとばかりは言えないんですよ。
うまく活用して、相乗効果を生んでいる会社もあるんです!

(白石)そうなんですね、詳しく教えて下さい!

次回をどうぞお楽しみに!