NPOの強い味方【Google Ad Grants】運用できてますか?Google Ad Grants運用の専門家、ジャックアンドビーンズ谷田さんインタビュー前編

インタビュアー/写真:若林 哲平

先日、 Ad Grantsについて書きました。

今回は、そのGoogle Ad Grants(グーグル アド グランツ)の定額運用サービスを提供されているGoogle Ad Grantsの専門家、株式会社ジャックアンドビーンズの谷田さんにお話を伺いました。

谷田 脩一郎さん プロフィール

WEBマーケティング会社ジャックアンドビーンズのマネージャー。
自社サービスのマーケティングとセールスを担当。NPO marketing labo編集長を兼任。
教育系NPO法人を設立、日本最大の社会貢献プラットフォームへの参画、老舗NGOの理事などを経験。
『愛すべきアホが勝てる世の中に』を個人ビジョンとし日々邁進中。

(若林)御社ではGoogle Ad Grantsの定額運用サービスを提供されているということですが、まずGoogle Ad Grantsとは何かというところから教えて頂けますか?

(谷田)Google Ad Grantsとは、Googleの広告枠を無償で取り扱える、Googleが出す無償広告枠です。
Googleで検索をしたときに上に出てくるようにするリスティングの検索枠を無料で使えるというものなんですね。

(若林)いわゆる有料のAdWords(アドワーズ)広告を無料で使えるというイメージですね。一般的なこのAdWords広告とGoogle Ad Grantsの違いはどこにありますか?

(谷田)Google Ad Grantsは基本的には、検索で来たユーザーに対して紐づける広告枠のみになります。

一度サイト訪問したお客さんに対してもう一度見せるといった、リターゲティング、リマーケティングなど、ディスプレイ広告は対象外です。

あとは、Googleの仕組みになっているので、ドルであることに注意が必要です。
月に1万ドル無償で使えますということを謳ってはいますが、1日329ドルという上限予算が決まっています。

AdWordsであれば1クリック50円でも100円でも1,000円でも設定できるんですけども、Ad Grantsでは1クリック2ドルまでの設定になっているのも注意したいポイントです。こういう文脈でもっと広告をかけたいと思っても、2ドル以上の設定ができないので。

(若林)それだけ聞くと、10,000ドルというのは、使い切れるものかなと思ってしまうのですが?

(谷田)僕が今、20社以上運用させて頂いてますが、使い切れないという悩みが一番多いですね。
あとは、アカウントが強制停止してしまったというご相談も多いです。

Googleのガイドを素直に信じるな

(谷田)アドワーズの広告を運用する時に、キャンペーン、広告グループ、キーワードっていう設計をして、その後に広告群というのを作っていくんですね。
この時に、Googleのガイドに従ってそのまま設定していくと、一つのキャンペーン、広告グループの中にロジックがぐちゃぐちゃなキーワードがガンガン入ってしまい、結果的に、その広告グループ内のキーワードの品質スコアが下がってしまいます。

キーワードの品質スコアは、広告掲載時のオークションで用いられる広告の品質の目安になります。
キーワードの品質スコアが高ければ広告の品質も高い傾向にあり、広告掲載に有利に働きます。
キーワードの品質スコアは1から10までランクがありまして、問題のページを見ると、品質スコアが下がってしまっていて。
そうすると、2ドルで買っているのにも関わらず、品質スコアのせいで露出がしなくなってしまうんですね。
このあたりの設計の仕方をきれいに整えてあげるだけで、結構露出が増えたりするんですよ。

ビッグワードには要注意!

(谷田)例えば無料だからといって、”女性“のような広いキーワードで買うと、”女性“から紐づくあらゆることをGoogleが拾ってきてしまうので、例えば”女性・高収入・アルバイト”とか、そんな文脈で入ってきても仕方がないキーワードで呼んでしまったとすると、その後のクリック、CPCとかは合っていたとしても、全然意味がない集客になってしまいます。キーワードの作り方と、ビッグワードで呼びすぎることによって品質スコアが下がるというのはありますね。

うっかりしてるとアカウントが凍結されることも

(若林)先程、アカウントが強制停止される、というお話もありました。

(谷田)はい。Ad Grantsのアカウントは、

  • 月に1回は必ずログインをしなくてはならない
  • 3カ月に1回は、必ず何か変更しなければならない

NPO法人の中でも、最初に一生懸命、得意な人がやって設計はできているけれども、担当者が忙しくなったり、辞めたりしてしまったときに、もうページが開けない!というのが結構ありますね。いつの間にか集客できていないとか。

(若林)では、NPO法人はどのように活用していけばいいですか?

(谷田)Googleの広告というのは、あらゆる広告の中で一番能動的な、ユーザーさんに対して露出をしていくことができる広告です。

しっかりと自社のサイトに来てもらって、どういうアクションをしてほしいとか、その中でどういう人に来てほしいかという、このストーリーをある程度固めることができればユーザーが他の競合がいない中で集客をすることができます。

例えばその社会課題に関心がある人に見てもらうだけで、団体や活動の認知が広がりますよね。社会課題とともに、寄付などのオファーも手軽にできるというのが一番の強味だと思うので、まずは団体を知ってもらうところから使っていき、その後にアクションをしてもらうための文脈というのをいかに設計できるかというところですね。

寄付についても、クラウドファンディングとか、月額のマンスリー会員とか、サイトに寄付とかいろいろな方法がありますが、寄付につながるストーリーの一つ目、アクションとして、検索してもらって知ってもらうと同時にサイトのメニューもしっかり見せていくという仕組み作りが重要です。

まとめ

  • Google Ad Grantsはいくつかの制限がある。
  • Google Ad Grantsは設計が大事!
  • 自社サイトのストーリーやコンテンツ、メニューの整理を!

後編は、株式会社ジャックアンドビーンズのGoogle Ad Grants定額運用サービスについてです。
乞うご期待!!

投稿者プロフィール

若林 哲平
若林 哲平

融資・補助金を軸としたスタートアップ支援を専門とする行政書士。認定支援機関として、日本政策金融公庫と連携し、多くの起業家の支援を行う。特にNPO法人職員の経歴を活かしたソーシャルビジネスの立ち上げと資金調達には定評がある。