(日本ブラインドサッカー協会)インタビュー連載vol.8「2020年東京オリンピックのその先へ」

インタビュアー:GOAL MAGAZINE広報 白石華都
カメラマン  :行政書士法人GOAL/NPO法人設立・融資担当 若林哲平

前回までの記事
vol.1 「日本のブラインドサッカーの歴史と共に」
vol.2 「ビジョンとは北極星みたいなもの。いつもそこにあり、ぶれない。」
vol.3 「NPOとして、事業構造上も誠実でありたい(1)」
vol.4    「NPOとして、事業構造上も誠実でありたい(2)」
vol.5    「ぐうの音も、出なかった。でも何かがあると思った。(1)」
vol.6    「ぐうの音も、出なかった。でも何かがあると思った。(2)」
v
ol.7    「ダイバーシティって、結局組織カルチャーと1人1人のマインドセットなんですよね」


(白石)全てがビジョンのもとにしっかりと構成されている上に、さらにこのようなシステム開発まで・・本当に凄いです。

評価が出せる100倍は失敗してる

(松崎)一つ言えるのは、もし評価頂けるのでしたら、評価が出せる100倍は失敗をしてます。
面白いんですけど、アンケートを取っても厳しい意見って実はあまり出てこないんですよ
スポ育とかでも、先生にアンケートを取ると、もういい答えしか返ってこないんです。満足度とかリピートしたい意向とかってかなり高いんですけど、でも、なぜか座談会で先生方を複数呼んで実際どうでしたかみたいなことを聞くと、ボロクソ言われるんです(笑)。

(白石)面白いですね。アンケートからは見えないんだ。

(松崎)見えないんですよね。
メインのお客さん、見た目のお客さんは本質的にもお子さんなんです。でも意思決定者である先生の満足を得ずしては僕らがリーチできない人たちなので、先生に座談会で意見を聞くと、実は僕らが見落としている事、言葉遣いだとか、リーフレットに書いてある言葉の部分だとか・・。

「思いやり」=「多様性適応力」

例えば、多様性適応力っていう言葉は、教育の現場だと要は「思いやり」だよね、という結論に至ったのも先生の意見のおかげです。
僕らが学校をたくさん回っていると、あちこちの石碑に「思いやり」って刻んであるぐらい日本の教育においては大事なんですけど、「思いやり」って結局何なのかよく分からない。でも僕らはこの概念(多様性適応力)によって因数分解できていると思っています。
多様性適応力とかっていう言葉を先生たちに言っている限りは、何の教育的効果にも繋がっていないんが、「思いやり」の気持ちを強めていくことは、まさに自分の個性を発揮することでもあるし、相手の立場に立って考えることでもあるし、人を許すことでもある、と言うと、先生たちも、「まあそうですよね」っていうふうになります。でもそれも座談会でボロクソ言われないと分からないのです。

(白石)最後の質問ですが、JBFAさんの今後見据えているGOALを教えてください。

2020年の東京オリンピックはバブル

(松崎)僕らとしては200年、そして2024年に向けて日本代表が世界一であるということを目標に掲げているので、評価の施策もすごく強化を強めていて、そこを真摯に目指しています。同時にダイバーシティ事業が両輪で回ることで競技の成功と障がい者を取り巻く環境、混ざり合う社会実現のための取り組み、という社会変革の部分が回っていくことが目指している部分ですね。

一方で2020年はバブルだと僕らは思ってもいます。20年に向けて今まで興味のなかった企業が興味を持ってくれたり、あと国の政策が変わったり、地域行政の姿勢が変わるというところもすごく大きいです。
でも彼らが20年以降もお金を使ってくれるか、あるいは多様性に向けた取り組みを行政勧告でやってくれるかっていうところが、多分、今試されている期間。ここで本当に価値あるものを提供しないと、20年が終わった後に、あ、パラリンピックはがんばってきてたけど、それ以降は続ける価値はないかなって思われたら負けだと思うのです。

2020年よりも2024年を目指したい

(松崎)このバブル期間で玉石混交のマーケットが今生まれていると思っているので、僕らとしてはマーケットが広がっている中で自分たちのパイも広げていくためにやれることもいっぱいあります。
でも、今までお話してきた通り結構こだわりを持ってやってきていたり、役に立たないって言われているところから生み出してきたプログラムなので、その質を落としたりあるいは薄めてしまってまでやったときに、20年以降もちゃんと存在するのかっていうことには慎重です。
僕らならではの、今までやってきた経験とノウハウの蓄積やプログラム力で提供できる価値を、お客さんに対していいサービスやいいやり方として提供することで20年以降も生き残っていけるし、この理念に対して活動をパワフルに推進できるような団体でいるっていうことが一番の目標です。やっぱり2020年よりも2024年を目指したい。今は危機感をもって皆で取り組んでいます。

(白石)ダイバーシティの重要性が、ますます高まっていくはずの2020年、2024年。JBFAさんの活動の重要性が増していくような気がします。

松崎さん、貴重なお話を有難うございました!

次回の「GOAL その瞬間」をお楽しみに!

投稿者プロフィール

白石 華都
白石 華都
GOAL MAGAZINE/広報
東京都生まれ、岡山育ち。在宅勤務と小学生・幼稚園児の子育て中。補助金申請やNPO/社団設立の書類作成の傍ら、GOAL MAGAZINEの運営に取り組んでいる。家族で日本のお城をめぐったり、キャンプでたき火をじっと眺めたりするのが癒し。