事業実績がまだない方へ、ズバリ融資を受けやすくするポイントを解説します!

今回は「まだ充分に実績はないけど融資を受けられるのかな…。」と融資の申込みを迷っていらっしゃる方に、ズバリどうすれば融資をしてくれやすくなるのかというノウハウをお伝えしたいと思います。

創業融資で銀行が見るポイントを理解する

決算書は企業の成績表です。
開業から1期が経過し決算書や確定申告書が出ていれば、決算書や確定申告書の実績が融資の審査の対象となります。
決算書が占める審査の割合は約8割と言ってもいいでしょう。
それだけ決算書は銀行審査において重要なものになります。
しかし開業してから確定申告や決算をまだ迎えていない方は決算書(成績表)がないので、事業の実績を示すことは困難です。

決算書が出ている出ていない方でも実績をアピールできる方法まとめ

では決算書が出ている出ていない方でも実績をアピールできる具体的なノウハウをお伝えします。

試算表を提出する

試算表とは決算期を迎えていない状態で、期の始まりから直近の月までの仮の決算書のようなものです。
基本的に直近までの「貸借対処表」と「損益計算書」を指します。
つまり決算は迎えていないまでも、「現時点での会社の成績表」ということになります。

試算表は会計の知識がある人であれば如何ようにもアレンジ出来てしまうものであるため正式な成績表である決算書に比べると、その信憑性は薄くなりますが、事業の実績をアピールするには有効な材料です。

試算表は事業スタートから数ヶ月経っていれば、補足資料というよりも「必須資料」と考えておきましょう。

売上入金記録を提出する

試算表の有無に関わらず、通帳への売上入金の記録があれば提出しましょう。
創業期は特に雲を掴むような話が多く、銀行員も上司に説明するための根拠を求めています。特に数字に勝る説得材料はありません。
通帳に振り込まれている売上の数字を見せるだけで事業の評価がぐっと上がります。

契約書の提出

どれだけ準備が進捗しているか、と売上が上がる見込みをアピールするために、お客様や取引先と交わした契約書があれば提出します。
特に融資申し込み時点で売上が上がっていない時でも、お客様とコンサルティング契約を結んでおり来月以降からコンサルティング料が入ってくるということが確定していれば既存の売上と同じ効果が見込めます。
事業がしっかりとした基盤を持っており、進捗していることをアピールするために、外注が必要な事業であれば外注先との取引条件を定めた契約書もあると良いでしょう。

請求書を提出する

入金記録に比較すると少し信憑性は薄れますが、入金は確定していない状態でも、現在お客様や取引先に出している請求書を提出することも有効です。

見積書を提出する

入金記録、契約書、請求書もない、という場合、お客様に発行している見積書などもあれば提出しましょう。
事業がしっかりとスタートしている進捗をアピールすることが出来ますし、売上を上げられる可能性はアピール出来ます。

やり取りメール本文を提出する

未創業の方や創業して間もない時は、見積もりもまだ無いという場合もあるでしょう。
その場合、顧客からの申込の意思が伝わってくるメールや、契約条件の合意のメールのやり取りなどもあれば提出しましょう。それだけでも事業の進捗がイメージされやすくなります。

金融機関とVCの「見込み」の見方の違い

、エンジェルなどの投資家と金融機関では同じお金を出すという行為でも期待するリターンに決定的な違いがあります。
VC、エンジェルなどの投資家の見方は「事業がスケール(化けるか)するかどうか」であり、
銀行が事業を見る審査のポイントは「確実に返ってくるか」 です。

「事業がスケール(化けるか)するかどうか」の期待に応えるためには、大きな絵を描く必要があります。仮にそれが現実的でないにしても、です。
しかし、「確実に返ってくるかどうか」の期待に応えるためには、いかにスケールするか、よりも「創業までのどのように準備してきたか」「事業の経験はあるか」「自己資金は充分か」など、「創業の準備に裏付けされた見込み」に重きを置いて説明する必要があります。
この見方にはこれまでの銀行の融資実績から出ている統計や経験から判断されており、これが創業融資を行う金融機関の見方なのです。

VC・投資家からの出資の両方で資金調達を考えている場合の事業計画書の作り方については過去のこちらの記事をご参照ください。

VCなのか?銀行なのか?事業計画は出す先によって方向性を変えるべき – GOAL MAGAZINE

まとめ

事業実績が無い状態で、いかに見込みをアピールするかについてノウハウをお伝えしましたが、簡単にまとめると優先度は以下のようになります。

やり取りメール<見積書<契約書<請求書<入金記録

将来どうなるかわからない見込みよりも、これまでの準備や確実性の高い見込みを信用するのが金融機関です。
したがって決算書などの実際の数字に勝る説得材料はありません。

しかし、逆に言うと事業の実績が出ていない時こそチャンスだと言えます。
見込みをいかに信用性を持って説明できるか、つまり「実現が半ば不可能と思われる見込み」ではなく、「より確実性のある見込み」を示すことが最大のポイントなのです。
そのために、わずかな見積もりでさえも有効に活用していく必要があるのです。

いかがでしたでしょうか?
実績がない状態でも融資申込に尻込みせず、ぜひノウハウを実際の融資申込時に活用していただけばと思います。

投稿者プロフィール

武田 信幸
武田 信幸
1981年生まれ。千葉県出身。
スタートアップ期の銀行融資や補助金等、資金調達の専門家。
行政書士の傍らインストロックバンド「LITE」のギタリストとしても活動している。行政書士業と共に年2,3回の海外ツアーをこなす「行政書士×ミュージシャン」のパラレルワーカー。